コラム「日興リカの人間力」

No.03

営業 -日興リカのDNAをこれからの世代へ-

私たちにしかない技術と最高の環境で、ものづくりを支える

本社営業部 石井(2007.10.1)

日興リカの歴史と積み重ねてきた信頼

昭和25年の創業以来、日興リカは日本のものづくりの基盤を支え、時代とともに技術を進歩させてきました。そして現在、食品、化粧品、医薬品をはじめとするさまざまな業界で私たちの製品・技術が必要とされています。それは、日興リカが展開している事業を見ていただくとよくわかるでしょう。

わかりやすい例を挙げると、事業の柱である水素化触媒を開発・生産している一方で、チューインガム基材や化粧品基材の開発・生産も行っています。全く異なる分野に見えますが、これらは同じキーワードでつながっているんです。それは、「化学」。化学のニーズはとても高く、あらゆるものに応用されるので、ものづくりの原点は化学にあると言っても過言ではありません。私たちは化学を通して、あらゆる業界に貢献しているからこそ、他社にはないアイデアが生まれ、形にすることができる。そして、創業時からブレることない思いを貫き、試行錯誤のもとに育てた先輩たちの技術の蓄積が、お客様からいただく多くの信頼につながっていると思います。

技術力に誇りを持ち、堂々と

学生時代に工業化学を専攻していたため、卒業後は外資系の化学会社に入社しました。働くうちに海外に興味を持ち、ワーキングホリデー制度を利用して海外で生活をすることを決意。オーストラリアで現地の人たちとともに働く貴重な経験をしました。1年後に帰国し、今後の自分の道を考えたとき、やはりこれまで学んだ化学をもう一度活かしたいとの思いが強く、日興リカに入社。各部門の専門性が高く、私を必要としてくれると感じたことが決め手ですね。 現在は、医薬品原料の営業とお客様からの「受託反応」を担当。お客様のもとにあるA、Bという原料から日興リカの触媒を使ってCを生み出し、お客様に提供しています。

高度な技術を持つ日興リカには、国境を越えたお客様もいらっしゃいます。印象的だったのは、私が2005年に担当になった海外のお客様との出来事でした。そのお客様は、日興リカの水素化反応に関心を持たれ、商談の末、契約までたどり着くことができました。会話はもちろん、契約書などの書類も全て英語でしたが、英語が得意な私としては自分をアピールできる場とかなり燃えましたね(笑)。そして、海外から日本にまで足を運んでいただき、「素晴らしい」と技術力の高さを評価していただきました。さらに嬉しかったのは、先頭に立って業務を担当した私を褒めていただいたこと。この出来事で、この仕事をやっていく自信がつきましたね。

日興リカには誇りに思うスタイルがあります。それは、常にお客様のビジネスパートナーであるという自覚を持つこと。どんなお客様であっても、私たちが持っている力を最大限発揮し、化学という分野で貢献する目的は変わりません。実際、日興リカには、日本を代表する企業のお客様がたくさんいらっしゃいます。しかし、決して企業規模で引け目を感じるのではなく、日興リカの技術力に誇りを持ち、堂々と胸を張って仕事をしようという雰囲気があります。そういった姿勢で日々取り組むことが、代々受け継がれてきた技術をさらに磨き上げ、日興リカの発展につなげることができるのだと思います。

日興リカの人間力

私はここ数年、定年退職をされる方々から、「石井君に期待しているよ」という言葉をよくいただくんです。私からすると大先輩ですから、背筋がピンと伸びるような思いになりますが、やはり嬉しいですね。世代交代というと大げさですが、「私が引っ張っていかなくては!」という気持ちになりますし、日興リカの中で生き続けてきた人間力をしっかりと発揮していきたいですね。そのためにも、これからの日興リカを担っていく私たちに必要なのは、日興リカのDNAを受け継ぎ、さらに進化させること。技術やノウハウだけでなく、社内環境すべてにおいて言えることだと思います。その中でも特に私が取り組んでいきたいのは、情報共有の促進。たとえば、研究開発の分野が異なっても、お互いの情報を共有することにより新たに生まれるアイデアもあるはずです。そういったより効率よく仕事を行える快適なシステム作りを進めていきたいですね。そこは、新しい物好きの私の腕の見せ所でしょう(笑)。

今、この化学業界に少しずつ変化が起こっています。それは、環境問題などさまざまな要素が絡み合って、日本の高度なものづくりが改めて見直されているということ。これまではグローバル化の流れを受け、技術をどんどん海外へ出していましたが、日本のものづくりを支えているのは日本にしかない技術です。私たちは製品そのものではなく、原料を作り出すことでものづくりに貢献しています。そして、それらの技術は日興リカにしかないもの。そのことに多くの人が気づき始めています。ですから、大きなやりがいや達成感を得ることのできる日興リカは、最高の環境です。このコラムで、ものづくりの原点に立ち、化学の可能性を追求する私たちの仕事に関心を持ってくれる人が一人でも増えたら、嬉しいですね。

チームの結束こそ大きな人間力

入社以来、東京の営業部に所属していますが、会社の人と過ごす時間がつい長くなってしまうくらい社員の仲が良いですね(笑)。朝から夜まで共に仕事をし、それからみんなで食事に出かけることも。しかし、どんなに盛り上がっても、翌日の朝には上司以下全員がきちんと仕事モードに。そのONとOFFの切り替えはすごいと思いますし、雰囲気の良さが日興リカの人間力の一つかもしれませんね。